2015年5月28日木曜日

水晶球撮影の長所と短所

宙玉が流行ってますね、情報系サイトなどでもちらほら見かけるしAmazonでも常時入手できるようになっています。しかし宙玉って簡単そうに見えるけどレンズやカメラを選ぶので買ってから失敗する人も多いはず。そんな人のためのアドバイスは以前の記事「宙玉に挑戦」に書いたのでそちらの方で。今回はそんな制限の多い宙玉より水晶球を使って自由に配置して撮ろうぜというものです。

なぜ水晶球なのか? それは安いから! 今私が持っている水晶球は直径8cmで1,200円、しかもAmazon発送なので送料0円です。これなら何かのついでに買っちゃっても懐に優しい。

直径8cmくらい大きな球であれば標準レンズでも十分大きく撮れますしレンズやカメラの制限も格段に少なくなります。しかし長所があれば短所もあるもの。明確な短所として「持って撮る」か「置いて撮る」しかありません。「持って撮る」場合は手や指が写りますし、「置いて撮る」場合は撮影の角度や構図に大きな制限が出てきます。

サンプルとして水晶球を持って撮った写真と置いて撮った写真をご紹介します。

「持って撮る」場合、指や手が写ってしまうことと片手で水晶球、片手でカメラを持って撮ることになります。直径8cmの水晶球の重さは600g。できないことはないけど球の輪郭を出すために比較的絞って撮ることになるのでシャッタースピードは遅めになって焦点距離が短くないとシビアになります。



「置いて撮る」場合、水晶球を直接地面に置くと傷がつくのでシリコンリングなどの上に置いて撮影することになりますが、その台座が写ると美しくないのでPhotoshopなどの画像編集ソフトで消す処理が必要になる場合があります。(台座が影になるようにしてわかりにくく撮影しても良い) 

また、地面に置く場合はカメラも地面すれすれから撮影することが多くなるのでチルトやバリアングル液晶付きのカメラでないと撮影の姿勢が非常に辛くなります。(塀の上などに置いて撮影すれば問題を解消することができるが被写体が限られてきてしまうのはどちらにしても残念。)




上記以外に地味な弱点も。宙玉と違って鏡筒で覆われているわけではないので、直接外からの光の反射の影響を受けてしまいます。これに関してはPL(偏光)フィルターを使うことである程度回避可能。

偏光フィルター無し・球の上部の中心付近の光の反射が目立つ。


偏光フィルター有り・完璧とはいえないが光の反射をかなり低減できている。


宙玉サンプル・鏡筒で覆われているため球の表面の光の反射を気にする必要はない。



短所を列挙したのでネガティブな印象を与えてしまったかもしれませんが、レンズやカメラをあまり選ばないという長所はとてもアドバンテージが大きいです。はっきり言うと「宙玉を買おうかどうしようか」と悩んでいる人がいるなら絶対水晶球を勧めます。宙玉ももちろん素晴らしい絵が撮れますが球が小さいので汚れの影響が多きく、撮影前にレンズや球の汚れを念入りにチェックしなければならないし、撮った後のソフトウェア上でのお掃除がけっこう大変です。

水晶球撮影はflickrにもグループがあるくらいひとつのカテゴリーとして確立されているので、それらを参考にして撮影しても良いし、ファインダーから水晶球越しに色々なものを見ると意外なものが面白く見えたりと発見も多いので興味深い分野だと思います。また、私の受けた感じでは水晶球撮影の手法の中の一つとして宙玉が存在している気がします。


水晶球で夕暮れタイムラプス(Gifアニメ・かなりゆっくりです)
こういうのも面白いですね。



最後に私の機材でのおすすめのカメラとレンズの構成を列挙します。

1番:D7200 & AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED
2番:D750 & Sigma 35mm F1.4 DG HSM Art
3番:D750 & AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED

APS-Cなどの小さいセンサーが良いというのは宙玉と変わりなしですね。
(フルサイズ換算での焦点距離が同一の場合、小さいセンサーの方が被写界深度が深くなるため絞りを開き気味でもフルサイズより球の輪郭が出しやすい)

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